PDFファイルの軽量化率が不十分な場合の原因と対処方法

PDFファイルの軽量化率が不十分な場合の原因と対処方法

PDFファイルの軽量化率が不十分な場合に、原因として考えられることをまとめました。
  1. PDFファイル内にサイズが大きな画像が含まれる
  2. PDFファイル内にピース情報が含まれる
  3. PDFファイル内でコンテンツストリームが使用されている
  4. PDFファイル内にフォントが埋め込まれている
  5. PDFのページ用紙サイズが大きい
  6. PDFファイル内にサイズが大きなファイルが添付されている
  7. PDFがMicrosoft Officeで作成されている
各項目では、軽量化後のサイズが減らない理由とその対処方法について記載しています。
当てはまる場合は対処方法の実施を検討してください。

対処方法については、NxPowerLiteの軽量化時の設定にて対処可能なものと、元ファイル自体に手を加える/元ファイルの生成時の設定を変える必要があるものとがあります。


1. PDF ファイル内にサイズが大きな画像が含まれる

PDFファイル内にサイズの大きい画像が含まれている場合、その画像の色情報や、表示に直接必要のない背景データが多く含まれることでサイズが肥大化している可能性があります。

対処方法
NxPowerLiteでの軽量化時、軽量化レベル設定において画質や解像度を下げる設定にすることで、更なるサイズ縮小の可能性があります。
 

2. PDFファイル内にピース情報が含まれる

ピース情報（プライベート アプリケーション データ）とは、PDFを生成したアプリケーションがPDFファイル内に保存する様々な種類の独自情報です。たとえばPhotoshopやIllustratorでPDFを保存する際、それらのアプリケーションでの編集機能を保持するための互換オプションを有効化していると、ファイルにピース情報が付加されます。
この情報はPDFの印刷や表示には必要のないものですので、不要な場合には削除することでサイズを縮小することができます。

対処方法
NxPowerLiteでの軽量化時、軽量化レベル設定オプションの「プライベートデータの削除」を有効にした状態で軽量化します。これによってピース情報が削除されるため、更なるサイズ縮小の可能性があります。

3. PDF ファイル内でコンテンツストリームが使用されている

ほとんどのアプリケーションは画像とテキストのマークアップを利用してPDFコンテンツアイテムを作成しますが、一部のアプリケーションではコンテンツストリームを使用してPDFを作成します。コンテンツストリームは基本的にPDF内のテキストと線画(テキスト、フォームフィールド、コメント 等) から構成されます。
コンテンツストリームが使用されている場合、PDFドキュメント内のページには1つ以上のコンテンツストリームパーツが含まれ、これらのパーツにはそのページのすべてのPDFページ記述コマンドが含まれます。
コンテンツストリームはNXPowerLiteでは軽量化することができません。
   
対処方法
下記のようにWeb ブラウザで対象PDFを表示し、印刷メニューからPDFとして再保存すると、コンテンツストリームを除いた状態の新しい PDFファイルを作成できます。

1. 対象のPDF上で右クリックし、[プログラムから開く] - [お使いのWebブラウザ名] を選択してブラウザ上でPDFを開きます
2. お使いのブラウザの印刷メニューを開き、プリンターから「PDFとして保存」メニューでPDFを作成します

4. PDF ファイル内にフォントが埋め込まれている

PDFファイルにフォントが埋め込まれている場合、対象フォントがインストールされていないマシン上でも正しいフォントでPDF内のテキストが表示されます。しかしその分、フォントの埋め込みによってファイルサイズは大きくなります。特に、ドキュメントに複数のフォントやマルチバイトフォントが含まれている場合、ファイルサイズがメガバイト単位で増加する可能性があります。
フォントが埋め込まれているかどうかは、Adobe Readerでファイルを開く、[ファイル]メニュー＞[プロパティ]をクリックした画面の[フォント]タブ上で確認できます。

対処方法
NxPowerLiteでの軽量化時、軽量化レベル設定オプションの「サブセット埋め込みフォント」を有効にした状態で軽量化します。これによってファイル内で実際に使用されている文字のみが埋め込みされるため、更なるサイズ縮小の可能性があります。

5. PDFのページ用紙サイズが大きい

標準的なPDFファイルのページ用紙サイズはA4またはUSレターですが、まれにこれらを超える大きな用紙サイズが指定される場合があります。用紙サイズが大きい場合、印刷のために用意されるバナーデザインに高解像度のグラフィックスとコンテンツが使用されるため、ファイルサイズが大幅に増大します。
対処方法
ページの用紙サイズが大きい場合、PDF作成アプリ(Adobe Acrobat等)でページサイズを小さくして再保存し、軽量化をお試しください。

6. PDFファイル内にサイズが大きなファイルが添付されている

添付ファイルがPDF内に埋め込まれている場合、当然ながらその分ファイルサイズは大きくなります。

対処方法
添付ファイルが不要な場合は、PDF作成アプリ(Adobe Acrobat等)で削除してください。

7. PDFファイルがMicrosoft Officeにて作成されている

OfficeアプリでPDFを作成する際は[エクスポート]メニューを使用しますが、エクスポート時のオプションのうち、「フォントの埋め込みが不可能な場合はテキストをビットマップに変換する」はデフォルトで有効となっています。
このオプションが有効の場合、PCにインストールされていないフォントは画像に変換されます。これによって画像ファイルが増加し、ファイルサイズが大きくなることがあります。

 対処方法
PCにインストールされたフォントを使用する、もしくはOfficeクラウドフォントを使用してください。使用方法についてはMicrosoftのページをご参照ください。