Word(docx)ファイルの軽量化率が不十分な場合の原因と対処方法

Word(docx)ファイルの軽量化率が不十分な場合の原因と対処方法

Word(docx)ファイルの軽量化率が不十分な場合は、まずは軽量化レベル設定において画質を下げることで改善できるかを試みます。

それで改善が見られない場合、対象ファイルを解析し、サイズ肥大の原因となっているコンテンツを見つけて対処します。

ファイルの解析方法ーWindows版: 「7-Zip」を使用

NXPowerLiteの結果画面から、docxファイルを右クリックし、「軽量化済みファイルを7-Zipで開く」を選択します。
軽量化後ファイルが7-Zipで開かれ、サイズが大きいコンテンツがどこにあるかを確認することができます。

7-Zipが開くと、エクスプローラーのようなビューが表示されます。
この画面から、サイズが大きいコンテンツを特定します。
大きいサイズのコンテンツは画像/オーディオ/ビデオファイルを含む「media」フォルダにある場合が多いです。


ファイル名をダブルクリックすると、ファイルの内容を確認することができます。

ファイルの解析方法ーMac版: サードパーティ製品を使用

Mac版では7-zipで開く機能がないため、BetterZip Quick Lookなどのサードパーティ製品の拡張機能を使用してファイルの解析を行います。
DOCXファイルのコピーを取得し、ファイルの拡張子を「Zip」に変更後、Quick Lookツールでファイルを参照し、サイズの大きいコンテンツを特定します。

原因となっているコンテンツ種別毎の対処方法

原因となっているコンテンツ種別が特定できたら、以下を参考にそれぞれに応じた対処方法をお試しください。

mediaフォルダ - 画像

■WDPファイル
Word上で「アート効果」を適用した画像がWDPファイルです。NXPowerLite も Word の画像の圧縮機能もこれらの画像を圧縮することができません。
対処方法
対象画像を選択後にWordメニューの「図の形式」→「図のリセット」を選択しアート効果を削除すると、多くの場合でサイズが小さくなります。
■EMFファイル
Word では画像が EMF ファイルとして保存されることがありますが、NXPowerLite も Word の画像の圧縮機能もこれらの画像を圧縮することができません。

対処方法
ファイル内の対象EMF画像上で右クリックしてコピーを選択し、ページ上の別の場所で右クリックの上、貼り付けのオプションで「図」 を選択します。これにより対象画像の形式が PNG ファイルになり、多くの場合でサイズが小さくなります。
■グループ化された画像または図形の背景として設定された画像
これらの機能を使用すると、Wordで画像が3回複製されます。これは、バージョン下位互換性を維持するために行われます。
対処方法
これを無効にする方法はないため、ファイルサイズを肥大させたくない場合はこれらの機能を使用しないようにします。

fontsフォルダ - フォント

プレゼンテーション内のフォントを考慮することで、プレゼンテーション全体のサイズを小さくできる可能性があります。

フォントの合理化と置き換え
使用されていないフォントを削除し、テーマ フォントなど、プレゼンテーションで既に使用されている他のフォントに置き換える     ことでサイズを小さくできます。この時、PowerPoint のフォントの置換機能も使用可能です。

フォントの埋め込み
Wordアプリでフォントの埋め込みサブセット設定をすると、多くの場合ファイルサイズが小さくなります。
設定方法:[ファイル] - [オプション] - [保存] メニューの「ファイルにフォントを埋め込む」+「使用されている文字だけを埋め込む」を選択

クラウドフォントの使用
Officeのクラウドフォントを使用すると、フォントファイルがクラウドに保存されるためファイルサイズが小さくなります。使用方法についてはMicrosoftのページをご参照ください。

embeddings フォルダ - 埋め込みオブジェクト
プレゼンテーション内の埋め込みオブジェクトがサイズ肥大の原因になっている場合、いくつかの対処方法があります。
■Excelファイル
embeddingsフォルダ内にサイズの大きいExcelファイルが多数見つかった場合は、グラフに埋め込まれている余分なExcelデータがサイズ肥大の原因となっている可能性が高いです。
これは、ExcelからWordにグラフをコピーした際、Excelファイル全体がグラフとともにWord文書内に埋め込まれるために発生します。
対処方法
ExcelグラフをWordに埋め込む際、貼り付け時のオプションで「画像として貼り付け」を選択します。
ただしこの場合、Word内に埋め込まれたExcelは画像として埋め込まれており、元データがないためグラフを編集することはできなくなります。

■binファイル
embeddingsフォルダ内あるExcel以外の埋め込みオブジェクトには、以下の二つがあります:
[アイコンとして埋め込まれたオブジェクト]
[画像表現を含む埋め込みオブジェクト]
これらはbinファイルとして保存されます。

[アイコンとして埋め込まれたオブジェクト]
ファイル内で「アイコンとして表示」オプションを使用して埋め込んでいる場合、以下のように表示されているので区別できます。
例: Adobe Acrobat ドキュメントの場合

[画像表現を含む埋め込みオブジェクト]
Officeアプリ上の[ホーム] タブ > [選択] > [オブジェクトの選択と表示]から「オブジェクト」という名前の図形を探します。

対処方法
上記ステップで対象オブジェクトを特定した後、ファイルタイプに応じて以下手順を実施します。
  1. 埋め込みオブジェクトを画像に変更
    オブジェクト上で右クリックしてコピーを選択してページ上の別の場所で右クリックの上、貼り付けのオプションで「図」 を選択します。これにより対象画像の形式が PNG ファイルになり、多くの場合ファイルサイズが小さくなります。
  2. 埋め込みオブジェクトのリンク化
    埋め込みオブジェクト形式ではなく、外部ファイルへのリンクへ変更します。
  3. 埋め込みオブジェクトの圧縮
    埋め込みオブジェクトがNXPowerLiteのサポートフォーマットに含まれる場合、NXPowerLiteで軽量化後のファイルに差し替えます。
    例えば埋め込みオブジェクトがPDFの場合、以下の流れとなります。
     1. 埋め込みオブジェクト上でダブルクリックし、デフォルトのアプリケーション(Adobe等)を起動する
     2. PDFのコピーをコンピュータに保存する。
     3. PDFのコピーをNXPowerLiteで軽量化し、サイズが小さくなった場合PPTX/DOCXファイル上の埋め込みオブジェクトを差し替える。


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      クイックスキャンはファイル形式ごとにあらかじめ決められた軽量化率(PowerPoint:63%、Word:46%、Excel:8%、JPEG:51%、PDF:45%、TIFF:25%、PNG:30%、Zip:4%、MP4:20%、MOV:20%)をもとに削減容量を計測します。実際の軽量化結果とは一致しない場合がある点についてご了承ください。